2009/09/27

N-04A (夢のない眠り) / Mobile for Pics-2


写真は、現在進行中の新しい写真シリーズ『N-04A -夢のない眠り-』からです。

以前、このブログでご紹介した写真シリーズ『ウジェーヌ・アジェへの手紙 / Lettre à Atget 』はすでに完了し、『雅楽山禮図』については、もうしばらく、あと1,2年はかかるかな・・・粘りたいと思います。
ところで『N-04A -夢のない眠り-』シリーズ、ちょっと若々しいしょう? 
ちなみに“N-04A”とは、僕が使用している携帯電話の機種名のことです。

写真、そのシリーズについて、「どんな意図で?」とか、「テーマは?」「コンセプトは?」って、「見てわからないのですか?」といつも思うのですが、もちろん、書こうと思えばいくらでも書けるし、言葉による解説は簡単なことです。人は、言葉によって写真を分った気になり、納得して、自己投影したり、反発したり、写真にとって一等大切な、言葉では描けない“ナニカ”について、自身の感受性をフル稼働して、そこから生まれる、自身の内側で見えてくる歓びを、気安く手放してしまうところがあります。
僕は、それぞれの写真シリーズについて“直接的”に語ること、書くことを避けてきましたが、ただタイトルには、ヒント、もしくはサインのようなものを付与してきました。
今回のシリーズ『N-04A -夢のない眠り-』。写真が若返った感じがするのは、たぶん僕の“生活”が、変わったからなんでしょう。・・・これって素敵なことですよね? 写真を撮ること、「生」を継続することは、たえざる挑戦であり、実験なので、ひたすら似たような写真ばかりを撮り続けるコンセプチャル系の作家は、感性的には、非常に愚鈍、生きてはいないんじゃないかなぁ。
僕たちは皆、永遠の旅人、ナイキのキヤッチじゃないけれど、You can do it if you try... だな。


2009/09/20

『私の額装』中村明博について / Akihiro Nakamura

額装デイレクターである中村明博については、以前、このブログでも触れましたが、最近、彼は『私の額装』というタイトルにより、彼自身の額装についての考えを述べました。興味のある方はどうぞこちらをクリックしてみてください。
“額装”をデイレクションするという仕事、その営みについて、ここまで指向・思考した人は、(大袈裟ですが、)たぶんあまり居ない事でしょう。

たとえば、西洋の世界、西洋美術の歴史において、額装についてのアイデアは、所詮は作品の見栄をよくするためだけの「装飾」の域を出れなかったのではないでしょうか。作品を囲う、作品のための「衣装」という卑小な価値しか見出してこなかったように思われます。
むろん、『私の額装』における中村明博の文章は、額装という非常にマイナーな分野について書かれていますから、興味のない方、もしくはアートと聞いて思わず後ずさりしてしまうような方にとっては眠くなるような文章でしょう。
ですが、アート、「芸術」というのは、別に恐れるほど難解な怪物では無く、かなり「面白い!(ゾクゾク…)」するジャンルのひとつです。
本来、彼の文章を読むより、直に彼の仕事、額装に触れていただくのが一番良いのですが…。やがてそんな機会もあるかと思います。
写真家である僕が感じる彼、中村明博の仕事は美しい、たいへん見事なものです。透明な美感を共有、感受しうる貴重な方だと直覚しています。


(p.s.)
額装デイレクターとして、彼は「当たり前のこと」を書いたまでだ、と言えばまさしくそうですが、「当たり前のこと」とは、案外、人間存在の根底は討ち貫くほどの威力があります。実際、人はこれを真っ直ぐに「見る」ことを厭い、無意識裡に避けて通ろうとします。ですが「当たり前のこと」とは、非常に静かですが、善悪を超えた、パワフルな覚醒体験を呼び込もうとするものなのです。

 

 

2009/09/13

コマーシャル・ワークの余白にて / Commercial Works



photo by Takeshi Kainuma

警備員の仕事の狭間(?)に、商業写真、つまり依頼仕事をこなし、僕の心はイイ感じに壊れてきているのですが、もちろん従来どおりプライベート写真もパチリパチリとやっており、こちらの方は、前にも書きましたが、携帯電話のカメラ機能をもっぱら使用していて、「なんでまた携帯写真で?」と感じられる方々もいらっしゃると思いますが、この由は至極明快、一眼カメラを依頼仕事以外に持ち歩く時間、余裕が、今の僕のライフスタイルには無い、ってことです。だから以前「携帯電話写真に凝ってます!」と書きましたが、「やむべからず必要」が、現在僕が身を置いている状況が、こういた撮影スタイルを誕生させたのでしょう。

あまり自分の様式に縛られない方が良い。これは長年ひとつの事を続けてゆくと、どうしても陥りがちな「自己模倣」を回避するための技芸でありますが、先人が教えてくれた知恵、教訓です・・・。でも、今の状態、ちょっぴりキツイです。

2009/09/05

街の案山子、都会のヨーギたち / guardman's report


8.24.2009

昨日今日と、二日かけて終わらせるはずの現場が、そこの監督さんの配慮か、はたまた機転か、昨日一日で終ってしまい、当然、すさまじい、タフな勤務時間となりましたが、故、今日は目出度くお休みということで、そんじゃあーちょいとこの警備業務というか、そこで働く人々について、この不思議な領域で感じ、考えた事々について書きますか・・・。(久しぶりだな~文章書くの。)

え、それでアップした写真は勤務中の僕なんですが、新しい仕事にも少しずつ慣れ、車や歩行者が途切れた際などに、おもむろにポケットから携帯電話を取り出しサッサッサ~と撮影(じつは最近、携帯電話による撮影に凝ってます!)。まあ、そんな心の余裕もうまれたのでした。

んー、でも、まだ文章を書くのがしんどい。・・・この辺で。

「ガードマンズ・レポート」でした。