2009/12/01

あの、此の世 / Hachiōji, Tokyo-03

photo by Takeshi Kainuma

(ええ、、荒涼とした、世界、風景・・・にも見えますが、寂しげな光景・・・とも映るんでしょう。が、よくよく開き、感じ、視てもらえば、そこに在るのは、ひとつの状況。「現場」って呼べばいいか、場が現れている。・・・こんな場所で、僕たちは、たぶん、ひどく甘やかされたカラダとかココロ・・・、装飾された、中身のないパッケージを・・・ハクダツされてしまうんだろう。
ヒトは、よく誤読する。目をくらまされる。真実の、僕らの存在の中心に位置する、イノチの切ないほどの温もりや、ひどく懐かしい思い、尊さ、気高さというものを、こういった極限の場所、風景の極北にて、はじめて、ああ・・・強烈に実感する、視えて来るんじゃないかな。
困ったことにヒトという生き物は、そんな風にしか出来ていない。困窮を知らぬ生活、文明の輝かしい勝利、超安全で快適な暮らしの中で、もし、イノチの、真実の官能性を味わおうと目論んでも、そりゃ無理。
やがてヒトは死を迎える、数多の所有物が、寿命というサークルの内でフッと消えざるを得ない、持ってゆけるモノなど何ひとつ無いのなら、ほら、愛を語りだすのはこのむき出しの場所で・・・。

 


0 件のコメント: