2009/12/24

イフンケに守られて / Ms.Saki Toyama



以前、このブログでもご紹介させていただいた『遠山サキ、唄の伝承』のDVDがこちらにて販売しております。

上記の動画は、そのPV(?)のようですが、ご興味のある方はどうぞご覧になってみてください。

僕は、このDVDを下倉洋之のアトリエ「rakan」にて鑑賞させてもらいましたが、床絵美の祖母である遠山サキさんの存在感を肌身で感じている者にとってその記録・映像は、率直に申し上げて、まだ“資料”の域を出ていないように思いました。

アイヌの唄とは、資料ではないんですね。アイヌの着物とは、けっして民族衣装などという名称を与えてはならぬ、今なを生命をもっている、現在を生きている正装なんですね。民俗学者、文化人類学、どこどこの研究者等々のつまらぬファンタジスタ(?)が興味本位で扱ってはならぬ、また、近寄ってはならない「今」の事、今を生きているモノでありコトなんです。
うーん、巧く言えんのだけど、こういった認識というか直知、了解は、もちろん人間•床絵美との付き合いや下倉洋之の所作、言葉がヒントとなり、またこれを通して僕の内で少しずつ育まれていったものですが、この“感覚”は他人にはまったく伝えようがないから、もうすこし真剣に対峙してみてくださいね、としか言えない。アイヌの民と対峙するんじゃありませんよ。自分自身と、です。そうすれば、たぶん気づくと思います。本当に大事なモノ、コト、とは、何であるのかを。

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