2010/09/11

夏ノ終ワリ / at the end of summer

 


夏ノ終ワリ (Sep/10/01)

スクット立ッタ
樫ノ樹ニ背中ヲツケ
根元ノ膨ラミニ 身ヲアズケテ
今日 ボクハ
天ニ拓イタ夏ノ葉ノヒトツニ
変ワッテイタノダ

誰カガ 
隠シテイタ
見ズ知ラズノ夜ヲ
見セテクレタ

天ニ拓イタ夏ノ葉ヨ
空ニ届イタ言霊ヨ
受ケ止メキレヌホドノ
星ノ優シイ視線ノ下デ
「足が有るなら歩けば?」ト
囁ク樹 囁イタ命・・・

柵デ仕切ラレタ
切ナイコノ地デ
スクット立ッタ樹ノ元デ
夏ノ終ワリニ
夏ノ終ワリト始マリニ
沈メテイタカナ染ミガ
スクット天マデ拡ガル

タッタ四次元ノ現象ニ
見蕩レテバカリイル
ジブン以外ノ人間ニ成レレバト
イツモ夢見テイル
多クヲ語ラナイ小動物ヲ前ニシテ
喉ヲ詰マラセテイル
戻ルハズノナイ
過去ノ記憶ヲ追イカケテ
手ヤ胸ヲ合ワセテイル

カリソメノ
言葉デデキタ
「教え」ニハ
モウ頼ルマイ
今夜ハ タダ星空ノ下デ
キミノ歌バカリヲ聞イテイル

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↑の散文が書かれたのは2001年9月10日ですが、当時、僕はニューヨークのブロンクス、Riverdaleという街に住んでいました。そして翌日、あの「9.11.同時多発テロ」、マンハッタンの世界貿易センタービルが倒壊するという大惨事が起きたのです。
今日は、奇しくも9月11日で、別に狙ったわけではありませんが、あの日から、すでに9年もの歳月が流れています。ちょっと不思議な気持ちになりますね。


9月11日----。午前中、僕たちは突然の電話、高知県に住むカミさんの母から「あなたたち大丈夫!テレビ点けてみなさい!いま、大変なことが起こっているじゃない!!」という連絡が入り、事態を知りました。
暢気なもんで、現場近くに住んでいる人間が知らず、日本に住む親から教えてもらうなんて。幸い、ブロンクス・リバーデイルという地区は、マンハッタン島からやや離れた北に位置しているので、なんら被害を受けずには済みました。
そして、テレビを点けてみると、まるで良くできたドキュメント映画を見ているような感覚・・・。「大変なことが起きてしまった!!」それでも、成す術ないので、いつものように犬の散歩へと、歩いて5~6分の所にあるJohn's Runへ(それが僕たち夫婦の日課)。仲間たちと朝の挨拶を交わし、いつものように犬の手綱を解き・・・。

犬たちにとって、WTCなるものは存在しませんから、その巨大なビルが爆破されようが、倒壊しようが、数多くの人間が瞬時に殺されようが、死のうが、まるで別世界のお伽噺、普段どおり、犬たちは大はしゃぎ。でもその朝は、僕たち人間はあまり冗談を飛ばしあうことなく、皆、やたら静かにしていたことを想い出します。
その「John's Run」という名のドッグランは、高台にあったので、南の方角に眼をやれば、濛々とした煙が上がっていることをすぐさま確認出来ました。
成す術がないとき、そしてその成す術のない状態を共有せざるを得ない時、僕たち人間はあまり多くを喋らなくなります。そして、人種、そこの犬仲間たちはユダヤ人もいればユーゴの人、ラテイーノ、チャイニーズ等々と、人種的に多様でしたが、なんだろう、あの朝だけは、皆、生身の人間として、無防備な、人種を超えた裸のヒトとして、異様な時間の流れを、ただただ共有し、見つめあい、ひとりひとり立っていた様な気がしました。
もし自然災害であったなら、僕たちはまたちがった感情を抱くことになりますが、あの出来事は、あくまでも“人為的”なもであったこと、生暖かい血が通う僕たちと同じ人間によって引き起こされたという事実が、言葉にはならない状態へと、僕たちをある心理の奈落の方へと緩やかに突き落としたのでしょう・・・。
普段、John's Runに集う犬仲間たちを、「この粗雑なアグロサクソンどもめ!」とか、「ここは個人主義の末期の国さ!」とか、毒づきまくって、彼らからモンスターと呼ばれていた僕が、あの朝だけは、・・・どうもうまく言葉になりませんが、なにか、人間の一等深いところにある真の“姿”を、ありありと見せてもらったような気がしたのです。
今から9年前のこの日に起きたあの大惨事も、実はアメリカの自作自演であったとか色々言われています。が、僕たちのような庶民にとって成す術のないことが現実の裏手で動き続けていることは、たぶん間違いないことで、それもある少数の人間、グループによってこの社会が、経済がコントロールされていることも、まあ、確かなことかも知れませんね。
あの、なにが言いたいかって?
かわりに誰か言ってくれませんか? 

・・・僕らはどうしょうもなく意気地なしで、また、崇高なんだ、と

 


1 件のコメント:

かとう さんのコメント...

少数の人間、グループによって支配されているとのことですが、
動かなくなってきつつあると思いますよ。
いくらそういう人たちがいても、
車を操縦したことしかない人たちなんだから。昔は馬?牛?羊?
いまはコンピュータ?オーコワ!
あぶないなあ。

僕は自分という身体を操縦して空を飛ぶ鳥がすきです。自分という体を操縦して歩く人もね。操縦するというとなんかいやだなあ。

目の前にある課題をひとつ。
この国が危険視されていることは確かです。
この国がアイヌの人々を危険視してきたように。その先のはなしもそのとおり。

石原莞爾の世界最終戦争論を読んだことありますよね?
日本人は日本人が考えている以上にアブナイニンゲンと思われているはず。それもそれそれ。まあ中国人、インド人、多々とつなげればきりないですけど。

アメリカいけば、カミカゼが飲めるわけですからね。

あんまりゲームやらアニメやらみてんなよ!
と若者にいいたい今日この頃です

みんなレベルアップとクリアーときちゃあ

さみーよお!