「きみの知覚内容はそもそもきみの思考内容だよ」
光輪の藪からふわふわ現れた小指サイズの精霊が、
「きみが作り出したものはすべて夢 実在しないよ」と、
僕が作り出したものがすべて僕の意識が生んだ夢なら、
「きみが見ている世界と きみが考えているきみというイメージを作り出したのはきみだけど きみを生んだのは僕だよ」
じゃあ、僕が夢を見ている原因はきみにもあるってことかな。
「そうだね だからこうしてきみがまだ夢を見ていることに気づいてもらいたく
でもどうやって、夢を見ているという自覚のない僕が、
「夢は変化するよね 変化するものは仮想で 真実ではない なぜなら 時間と空間の影響によって変化するものは真理 永遠 実在するとは言えない きみの感情も きみのその身体も この世界も この世界についてのきみの考えも 変化するから真実ではないよ」
自然の奥行きの外側で、小鳥たちのすべての花が揺れている。
「夢をリアルに感じさせているのはきみの身体と五感 それと意識のせいだけど きみの身体はやがて土に還り きみが考えているきみ(イメージ)はやがて消滅する その時 身体とくっついていたきみの自分意識は 個人としての自覚が消え すぐさま意識はたったひとつしかないことに気づくはず きみがまだ信じているきみとは現れたり消えたりするだけのものだ
“Where have all the flowers gone?”
じゃあ輪廻転生ってアイデアも夢なのか……。
で、きみは一体誰?
「僕はきみの心 きみの心の始まりさ」
akuru(1996年作)
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