"すべての見えるものは、見えないものにさわっている。
聞こえるものは、聞こえないものにさわっている。
感じられるものは感じられないものにさわっている。
おそらく、考えられるものは、考えられないものにさわっているだろう。"
(ノヴァーリス)
『intercourse』という主旋律から音楽的メロディーが抜け落ちたこの作品は、一般的にはすこぶる人間の耳を戸惑わせるかも知れません。
ただ、この音楽を作った者は、決して聴者に対して挑発的な気持ちや企みなどは持ち合わせず、制作中は、「いいな、いいなぁ」と、ぞくぞくしながら音を選び、時間経過に耳を凝らし、与えられた直感に素直に従いました。
ちなみにこの音楽作品は1994年に作ったものですが、当時はドイツの文筆家ノヴァーリスの『青い花』やルドルフ・シュタイナーの著作などを読んでいたので、そこら辺の書物からの影響はあったかも知れません。
また、一時期、夜、虫の声にじっと耳を澄ますことに言い知れぬ悦びを感じていたので、虫たちの鳴き声、その音が放つ揺らぎや真空への誘い、等々、そのサウンドからの啓発は確実にあったと思います。
また、今回YouTubeにアップロードするにあたりリマスター作業していたら、ふと、「こんな楽曲で能の舞台が見れたら面白いだろうな~」と。
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