2012/03/22

樹の匙・スプーンの佇み / the sound of the wooden spoon


designer:Yoshitoshi Egashira
craftsman:Jyun Osumi


今回アップした写真は、舞台美術家・江頭良年によってデザインされ、yagateの木彫職人・大住潤によって彫り出された木製のテーブルスプーンです。
材質は、ケヤキと胡桃---。
写真では判別できませんが、ケヤキは凛とした、はりのある風情で、胡桃の方はよりまろやかな風合いとなります。
そして、このスプーンの要は、たぶんステンレスや金、銀、または真鍮のスプーンでは味わい難き口当たりの良さ、またはその“静けさ”にあるような気がいたします。舌にやさしいと言いますか、辺りの景色を壊さない様に、生き物としての食品、料理をしとやかに包み込み、人の口へと誘います。そして、舌の上に載せた際の感触、すっと離れゆく余韻・・・。

写真では確かに伝えられない事があります。
実物を見、手に取り、口元によってはじめて知覚できることがあるのです。

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