2010/12/25

江頭良年の微笑 / Yoshitoshi Egashira

一昨晩、近所に住んでいらっしゃる舞台美術家の江頭良年氏、その奥様であられる現代舞踊家の小山令子女史に招かれ、豪奢で、特別な夜を、ご馳走になりました。
都心の、著名なレストランでもなかなか口にすることのできない味覚体験を、唐突にギフトされてしまったのです。

最近、この二週間ほど、僕は音楽の世界に没入していて、まあ、こんな時は、あまり社交の場に出向きたくないと言うか、人になど会いたくなのだ!って気分なんですけど、ふと、目上の方と、それも全く手を抜くことを知らぬ、誠実なお仕事を長い年月に渡り続けて来られた先輩方がひらく夜は、その拓かれた舞台は、言葉には成らない“温み”と“品位”が、そこかしこに散りばめられ、ここんところ、素人くさい、まったく本質的ではないような言動の数々と遭遇し、うんざりさせられていた僕は、「人がほとんどワカラナイということをわかってやらないとね」と、カミさんからしばし窘められ、言葉では何一つ明確な視点というものを伝えられない現実にかなり不貞腐れていましたので、思わず、背筋をきりっとさせていただき、幻想まみれのこのコウベを垂れてしまいました。
思考、伝統や体裁や能書きや習慣や自意識が詰まった出来損ないの過去の産物“コウベ(神戸、じゃないよ)”を垂れてしまう瞬間とは、なんと素敵な一瞬なんだろう。

江頭小山ご夫妻、謹んで、ご馳走になりました。

僕ごときは、やはり具体的な他者との“関係”なくして“存在”できません。
それでは久方ぶりの動画、タイトルは『銀河系ローストチキンに捧ぐ』です。

2010/12/20

LE NOISE / DANIEL LANOIS


Neil Young - Walk With Me

昨日、高尾駅南口の京王ストアの2階にある本屋さんにて、久方ぶりに“サンレコ”こと「Sound & Recording」を読み、ちょっと元気にさせてくれるインタビュー記事あり、即購入。と言うのも、現在、僕は先日お知らせしました6枚のCDのリマスター作業をしてまして、気分はほぼエンジニアなんでございます。
「なぜ、リマスターを?」と問われたら、理由はいくつかございますが、まず、1ヶ月ほど前、新しいDAWソフトを入手し、その機能はどんなものであるか、と。

今回アップさせていただいたこの動画は、二ール・ヤングの新譜『 LE NOISE(ル・ノイズ)』、その1曲目の「Walk With Me」という作品のビデオクリップですが、アルバムのプロデュースであるダニエル・ラノワという人、今月の「サンレコ」のトップインタビューは彼、僕は以前より彼の録音、ミックスダウンに対する考え方に共感しておりましたので、一般的にはあまり目立つことの無いないエンジニア、プロデュースというお仕事、地味で寡黙なその作業のあらましについて、その“聴感”、それぞれの個性の色合い、こだわり等について、すこし注目していただく機会になればなあー、と。
ダニエル・ラノワと言われても知らない方は多いかと思いますが、実は彼、これまでにU2やボブ・ディラン、ピーター・ガブリエルなどを手掛け、過去に7回グラミー賞を獲得した人らしいです。

僕は今年、堀内幹のソロCDのお手伝いをさせてもらったのですが、それ以来、僕の内で、エンジニアという業務およびプロデュース、というより音楽ディレクションなんですが・・・ドカーン! どうも開眼してしまったようなんです。


p.s 上記の音源、たぶん基本1発録り。愉しげなノイズがちょこちょ入ってます。あとでカットするという余計なことをしてませんが、ラノワ、さりげなくいじってます。ディレイかけたり膨らましたり・・・とか。DUBは良いけどオーバーダブは無し、だそうです。

でも、ラノワの音響学は素敵ですね。汚しても汚れてもそのサウンドはほんと“エレガント”です。

2010/12/16

待望の豪華DVDプレゼント! / Ainu music video plus one



先日お伝えしましたように、純粋な「Ainu music video」集は、幻と化してしまいましたが、装いあらた、「Ainu music video plus one」というDVD映像作品集を、下記のCD6枚の中から3枚以上お買い上げの方、先着100名様にプレゼントいたします。

「床絵美 / ウポポ」 ¥1.800(税込)
「千葉伸彦 / トンコリ」 ¥2.000(税込)
「床絵美+千葉伸彦 / ハンター」 ¥1.800(税込)
「リウカカント / リウカカント」 ¥2.000(税込)
「リウカカント / ダブルファンタジー」 ¥2.000(税込)
「the Pianoscaoe across ... / 海沼武史」 ¥2.000(税込)

既に、これらCDをお求めになったという方々も、大切な人への贈りもとして、再度ご購入してくだされば光栄であります。

詳細はこちら

そしてオーダーは riwkakant@yahoo.co.jp まで。


2010/12/14

on 海沼武史 radio / FM Taman in 沖縄

video

それは先月のこと---。
以前にもここにアップしましたが、沖縄は糸満市のFM局「FMたまん」にてDJの仕事をしていらっしゃる戸恒慎司氏より電話あり。
「明日なんですけど、また電話インタビュー出演してもらえませんか?」
僕はその時、すぐさま堀内幹と床絵美、千葉伸彦のことを思い浮かべたのですが、「ちょっと返事は一時間後でも良い?」と、なんとなし「どう思う?」とカミさんに相談。
すると「あなたも一応音楽家なのだから、他人ばかり紹介せんで、自分の音楽を紹介しないでどうする」と言われ、「・・・それもそうだな」と。
確かに、僕もいちおうはミュージシャンであります。そしてそのキャリアは「写真」より長いときてる。

では、そのあらましです。

2010/12/12

アイヌ民族とは? / AINU NEW WAVE


「問う」とは、何だろう?

若い頃は、「答え」を手に入れようと、忙しなく、遠くを旅したり、色々な試みや実験を自分に課しては、その途中途上にて、多くの葛藤や不和、軋轢などを起こしてしまい、またこれも過ぎ、それでも、一歩一歩「答え」に近づいているという思いだけは捨て切れずにいました。でもね、ある時、様々な直感的行為、態度の持続によって身につけた視界の広がり・・・そのフィールドで、「答え」なんぞはそもそも必要ないことに気付くんだね。いや、在ってはいけない、というか・・・。
たぶん、僕が求めていたものは、己を安心させてくれる、もしくは戦慄させてくれる「答え」などではなく、方法論でも、「教え」でも、イデオロギーでもなく、この視界の「広がり」そのものだったのかも知れないなと、今夜、熱に浮かされた、思考停止ぎみのオヤジは相変わらず適当な感じで、ふと思うのでした。

求めて見つかるものなど、手に入るものなぞ、たぶん、高が知れているよね。その瞬間は、満足するのかも知れないけど、多分すぐ飽きるのよね。

問い続けることによって、得るだろう、得てしまうだろう無数の謎、謎は、どんどん深まって往く、否、「広がり」は彼方へと通じる門前まで、深まってゆく(?)。早朝の、霧の立ちこめる森の隅にポツンと置かれた芥子色のベンチ、遮るモノたちをまるで楽しむかのように自在に舞うヒカリの粒子たち、無限の、数えきれない、抱えきれぬほどの「謎」に包まれて、暮らす。

この世は、楽園であり、煉獄である。そして奇跡であり、幻なんだなあ〜と。。。

2010/12/08

歌はスタイルじゃないんだね / ADELE


ADELE - 'Rolling In The Deep' (Studio Footage) 


・・・歌は、“スタイル”じゃないんだね。

・・・ジャニス・ジョプリンの再来? 

・・・サウンド、アレンジ等が、もろ60年代のつくり。

イメージ系、捏造型ミュージシャンまたはシンガーが横行する時代には・・・。未来を予感させる力は無いけれど、「音楽とは?唄とは?」という、根源的な問いかけに迫る種類の「作品」ではないけれど、久方ぶりに、言葉やスタイルで逃げようとしない、飾らない、誤魔化さない骨のある歌い手だと感じ、ご紹介させていただきました。

これ、スタジオ録音物だけれど、この曲「Rolling In The Deep」を、彼女の“ライブ”ではない、“真実”はないと、誰が言えるの? 真実って何よ?
ちなみに僕は彼女の生演奏を聴きたい、見てみたいとは思わない。なぜなら、すでにこの作品の内に凝縮した形で、“ライブ”・・・それは在るからね。

2010/12/04

幻のアイヌ・ミュージックビデオ / Ainu music video


三年前に、僕は床絵美と出会い、彼女から溢れ出す、懐かしいような、品のあるその身体性から放たれた数多のアイヌの唄(ウポポ)を、はじめて、とても身近で、静かな場所で聞かせてもらったのですが、これまで、とにかく思いつくままに、かなり性急に、そして時に強引に、僕がアイヌの唄から受けた、いただいた、その響きの中心にある命のようなもの、ある途方もなく巨きなものを、少しでも多くの方々に紹介したい、届けたいと、これまで様々な手法で、未完でもいい、稚拙でも、とにかく自身の本能的な時間感覚に促されるかのように、矢継ぎ早に「形」にして来ましたが、一ヶ月ほど前、僕の内でまた何かが弾け、これまで撮り続けてきたアイヌの唄を挿入した動画、ミュージック・ビデオを再編集し、纏め、DVDにして発表しようとちょっと動き出していたのですが、諸々の事情により、たぶん世界初になったであろうアイヌの唄だけを使った「ミュージックビデオ」集は、幻と化してしまいました。(矢は、放たれなかった。)
アイヌの唄、その「可能性の中心」だけに狙いを定め、もっとも古くて、もっとも新しい予感だけを散りばめようとした、未来を問おうとした、“ブツ”が・・・。
でもね、ちがう内容で(やや不本意ですが)、いずれ発表しようと思っております。