photo by Takeshi Kainuma
(ええ、、荒涼とした、世界、風景・・・に見えますが、寂しげな光景・・・とも、映るんでしょうが、よくよく開き、感じ、視てもらえば、そこに在るのは、ひとつの状況だよね。「現場」って呼べばいいのか、場が現れている。・・・こんな場所で、僕たちは、たぶん、ひどく甘やかされたカラダとかココロ・・・、装飾された、中身のないパッケージを・・・ハクダツされてしまうんだろう・・・。
ヒトは、よく誤読するよね。目をくらまされる。真実の、僕らの存在の真ん中に位置する、イノチの切ないほどの温もりや、ひどく懐かしい霊気、尊さ、気高さというものを、こういった極限の場所、風景の極北にて、はじめて、ああ・・・強烈に実感するのだよ。視えて来るんじゃないのかな。
困ったことにヒトという生き物は、そんな風にしか出来ていない。ゴージャスな、困窮を知らぬ生活、文明の輝かしい勝利、超安全で快適な暮らしの中で、もし、イノチの、真実の官能性を味わおうと目論んでも、そりゃ無理だね。
やがてヒトは死を迎える、数多の所有物が、寿命というサークルの内でフッと消えざるを得ない、持ってゆけるモノなど何ひとつ無いのなら、ほら、愛を語りだすのはこのむき出しの場所で・・・。)