意外に感じられるかも知れませんが、今回アップさせてもらった「映画」は、ジャン=リュック・ゴダールの『時間の闇の中で』という作品です。
彼の作品は、よく「難解」と言われていますが、通常の、たとえばハリウッド映画などの映画鑑賞法をそこに求めずに、彼が作り出す、生み出す、編み上げる映像と音の世界に注視し、謙虚に、おごそかに参入する技さえ見い出せれば、実に気持ち良い、強烈な作品を作り続けている作家の一人なんですね。
もちろん、以前このブログに書いたように、僕は「映画」というものをほとんど見なくなったので、今回アップしたゴダールの作品は、たまたまyouTubeにて見つけたもの、それで、久方ぶりに「グッドくるぜよ!」ってなもんで、今回、唐突にご紹介させてもらいました。(ちょっと泣けてくる作品ですよ。)
ゴダール映画について、作家・JLG氏について書くことは、机上で遊ぶことを好む人々が散々やらかしておりますから、別に僕がここで無闇に言葉を費やす必要は感じませんが、ただ彼らの論述はほぼ自己満足のぬかるみにはまり込み(つまり“整理”し、解説しているだけ)、ジャン=リュック・ゴダールという映像作家を思い切り新鮮な土壌に連れ出してしまおうという、ニンゲンとの付き合い、個人と交遊する上で、なにかを理解、交感しようとする際に忘れてはならぬ「至上のやさしさ」、もしくは論者としての恋の企み、恋するゆえの「企み」がほぼ欠如していますね。
I always think it necessary.
この言葉は、上記の作品の冒頭で、暗闇の内にある男に指示した台詞なんですが、、、。
ゴダールの他、僕はイランの映像作家アッバス・キアロスタミの仕事も好きな方でしたが、もちろん、好き嫌いで作品・仕事のレベルを判断している訳ではなく、ゴダールやキアロスタミが不在の20世紀の映画界なんて実際、考えられない、ほんとツマラナイと思う。
ゴダールの岸辺にて
そこから、(かなり困難です)
旅に出ようとする者は、一体
誰?
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