この歳になれば、自身の死について、ふと思うことはある。
今夜、夕食前に、そんなイメージがわき起こった。
目頭が熱くなったのはなぜだろう?
死は、誰にでもやって来る、とても静かで、平和な出来事のはずなのに・・・。
僕は思った。
「そうだな、死に場所は、・・・できれば外がいいな。」
明るい初夏の昼下がり、新宿の代々木公園のような、グリーンの絨毯がまばらに広がる場所が良いね。地べた座り、寄りかかるには丁度素敵なぐらいの樹の元で。
僕はそこに凭れかかり、静かに息を引き取れたらサイコーだね。
愛するカミさんが傍に居なくてもいい。僕は誰にも見取られたくないのだ。
甘い、そよ風を感じながら、無邪気にはしゃぐ小鳥たちの意味のない生の、天から降下する響きを受けて、もう最後の呼吸を楽しんでさ、、、、向こう側が見える、遠くが見える所がイイね。
僕はただ、ただ独り、消えるように、静かに深い眠りに就く。