drawing : Akira Ito 伊東晃
昨年の十一月、舞踊家・伊東由里さんから「第30回選抜新人舞踊公演にて新人賞を受賞しました」というメールをいただき、僕は「当然といえば当然だと思いますよ。ようやくあなたのダンス表現の真摯さが“届いた”っ感じかな」などという、ほんとエラソーですね、僕の言葉はいつも・・・。でも、正直、彼女のソロダンスは一度しか見ていませんが、彼女の踊り、そのパッションの質が、僕には非常に心地よかったし、他の若手ダンサーの表現と比べ、現代の表現者が陥りがちな、自己愛から来る自虐性への“耽溺”がすぱっと切れていて、硬質で、純度の高い魂、可能性を予感していましたからね、伊東由里さんへの言葉に嘘はなかった。
そして今年の七月の終わり、なにを思いついたのか、一度しか面識のない、携帯の番号も知らぬ、ましてメル友でもない伊東由里さんへ、突如「PVでも撮りませんか?」とメールを出していた。
そのPVのあらましは、このブログにもアップしましたので、皆さんはもうご覧になっているかと思いますが、つい三日前の十一月二十日(土)、彼女は「第25回神奈川県芸術舞踊祭ヨコハマ・コンペティション・モダンシニア部門」で、作品『JIKUU ー時空- 』により、第一位最優秀賞、並びに横浜市長賞をいただいたそうな。
確実に進んでいるなあ。
でもね、ちょっとグサッと来ること、言いたい事はちょっぴりあるんですがね、今回は書かずにいまーす。なぜなら、彼女は、僕があえて書かずにいる事を、すでにキャッチしてますから、たぶん。
p.s.
上記のドローイングは、由里さんの弟・伊東晃さんが描いた「舞踊家・伊東由里」です。ゆたかな才能を感じさせてくれる確かな絵ですね。
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