ヘンリー・ハドソン公園 John's Run
ぜつぼうのうた (Aug/01/04)
ぜつぼうのうた
ぜつぼうはゆめ
ぜつぼうのくち
ぜつぼうのうち
ぜつぼうをしに
ぜつぼうのはて
絶望とは
よくいるモダン
足踏み外さぬ
ドウショクブツには無縁の贅沢
コトバ食べて生きる僕らのドストエフスキー
エクリチュールの水死体
意味をめぐるフーガの技法
うっとりとまあ耽溺
絶望は 欲望の裏山こえて
つましい日だまりで消されたか
ほら コトバ悶えた
意味は困った
ぜつぼうのうた
こえなき草花
メロデイーはやさしさ
母音から見捨てられた孤児
子音からのあやしいギフト
蛇の目だらけの現場にて
とうざいなんぼくうおうさおう
どうしてうたがうたえよう
どうしてうたがうまれよう
蝋燭を点し
のびるぜつぼうの影
鉱物たちの思考のしじま
ぜつぼうのち
書斎に飾られた髑髏と
コトバを食べしのぐポーの酩酊
最期のタンゴ
ノヴァーリスの華
ぜつぼうてきなしかい
詩?
むしの詩 史の死
されどコトバの売人にも生活あり
肉体あり
食事の時間だバスタイム
寝たり起きたりルールにのまれ
日々のやりくり脅し脅され
暗がり探索は最早時代遅れ
(恥部を照らす明かりの強度が怖いから)
ぜつぼうのはてのうらのうらかた
詩策とは
つまり陽気な人の為せる技
どうしてうたがうたえよう
どうしてコトバがうまれよう
彼女をベッドに運ぶまえに
ピタゴラスは夜々に唄をあたえた
(希望がなければ絶望なし?)
きぼうのうた
ぜつぼうをわすれ
クウをとりだす
きぼうのうた
おもくのしかかった
せつない濁音が
いっせいにコトバの罠から解き放たれ
意味をうしない軽やかに
せんばんへんげ
ため息の傍でそっと服をぬぐ妖精を
みごとよるのすみずみまで
無限のやさしさを添え
神殺しの惑星として悪名高きこの地にて
ひとりベッドに誘うのだ
ほかの惑星まで 届くようにと
妖精のなきごえにあわせ
きみがしずかにきぼうをうたうのだ
どこから連れてこられたのか?
なにを教え込まれてきたか?
ひとびとのふかいそのねむりをめがけ
夜と石
コトバなき住人と供に ドウショクブツのもと
むすうの星々のライトをうけ
きみがひとりしずかにきぼうをうたうのだ
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では、今夜ご紹介する曲は、アメリカ西海岸のイーグルス(Eagles)ってバンドの『ホテル・カリフォルニア(Hotel California) 』の最後に収録された曲「ラスト・リゾート(The Last Resort)」。
このLP(当時はレコードのことをLPとかアルバムって呼んでました)がアメリカで発売されたのが1976年、僕がこのアルバムを購入したのが高校一年の頃、だから1978年、二年遅れ。
当時、洋盤はリアルタイムで日本発売されず、だいたいその一年後ぐらいにレコード店に並んだんだけれど、イーグルスなんて、優等生的な感じがして馬鹿にしてたから、“まじ聴き(まじぎき)”はやや遅れたんだね。
その頃の感想は、なんでこんなクライ、重いアルバムがアメリカで空前のヒットを飛ばすのさ、ちょっと分からないなあ、でもイイ、素敵!!と、結局レコードが擦り切れるまで聴いていました。
歌の内容なんて、実は昔からほぼ興味がなかったんで、なぜって人が歌っている、何を言っているかわからない、でも痺れてしまうんだからデクショナリーは無用、つまりロック音楽において歌詞の正確な内容なんてもんはどっちでも良かったわけ。“意味”を聴いていたわけではないから、ね。
で、なんとなく今回この散文をアップしようと思ったところ、なぜか、イーグルスのこの曲がひょいと鳴って、早速検索すれば曲名は「ラスト・リゾート」。なるほど、確かにそんなタイトルだった。見覚えあるある。ついでだから歌詞の内容はと検索すればありました、ちょっと長いんだけど、興味のある人はここを参照してください。
それで改めて歌詞の内容を知れば、「へーっ!」て感じです。
アメリカの当時のリスナー環境はほんと上質だったんだね。堀内幹の「祈り」が空前のヒットを飛ばすようなものだ。それに比べて現在のリスナーの程度の低いこと低いこと・・・(なーんてね)。
The Eagles - The Last Resort(1976)
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