(余談)
20代の頃、4〜5年ほど写真家の助手をしていましたが、ある時、この師匠に僕の身なりについてこう言われたことがあります。
「海沼、もっと綺麗なカッコをしろよ。俺が恥ずかしいじゃないか(笑)」
「社交の場で、普段着ではなく正装するのは、目立たないようにする為だよ」
当時、師匠はプライベートフォト以外にファッションや建築関係の撮影、依頼仕事をしていましたが、いつも破れたジーンズとシワだらけのTシャツ姿で登場する僕の屈折した自意識をズバッと射抜いたわけです。
とにかく鋭い方で、僕はこの師匠から写真はもちろんのこと、写真以外の倫理やマナーについても様々の角度から教えてもらいました。
前回お会いしてからすでに3年ぐらいが経ちましたが、なかなか気軽には会いに行けない方です。辻向かいのちょっと感じのいいカフェへチョコレートパフェを食べに行こうかな〜ってノリでは決して会いには行けない。ただ、今回皆さんのご厚意により生まれる2冊の写真集だけは、恐る恐る、是が非でも、ズン!と根性入れて手渡しに行かなければと思うのです。
写真家としての僕の土台を作ってくれた恩師、でもなぜか気が重い。まだ死んだり病気などして弱ってなければイイのだが。この世ではなくあの世で手渡し、なんてふざけた考えが出てきたりもしますが、会いにゆかなければ、2冊の写真集は直接手渡さなければ、寄付してくださった皆さんには郵送なので大変失礼かも知れませんが、絶対に後悔するなと、今あらためて思うのです。
2 件のコメント:
まずは一報を入れるところからが良いのでは無いかと愚考致します。
お師匠様は「そういうこと」を教えてくださってると感じたのですが。
武史さんも「そういうこと」をこの投稿で書いていらっしゃると思ったのですが(笑)
そのつもりでござい(笑)
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